入社初日、先輩が一人もいなかった
入社初日。
今でもはっきり覚えている。
ただ、ひとつだけ違和感があった。
――前年度入社の先輩が、誰もいない。
でも当時の自分は、
つい先日まで学生だった人間だ。
「社会人になった」という緊張感のほうが強く、
その疑問はすぐに頭の奥に押し込まれた。
まずは資格取得と社会人教育
採用された職種は営業。
当時、先物取引の勧誘営業を行うには、
外務員(商品先物取引外務員)の資格が必要だったはずだ。
会社から告げられた当面の方針はシンプルだった。
- 外務員資格の取得に集中すること
- 社会人としての心構えとマナーを叩き込むこと
そして――
それらを徹底的にやるために、
新卒の同期たちとともに
隣県の人里離れた施設へ行くことになった。
いわゆる、2週間の泊まり込み研修だった。
今思えば、
何かが少しずつ狂い始めていたのかもしれない。
2週間の合宿生活が始まった
生活は、かなり規律的だった。
朝6時起床。
軽い運動のあと、
全員で大声の発声練習。
朝食後は、
外務員資格のための勉強。
昼食後は、
- 社会人マナー講座
- 資格試験の勉強
夕食が終わっても、
夜9時まで勉強は続いた。
その後、入浴や洗濯を済ませて就寝。
これを、ひたすら繰り返す。
今振り返ると、
当時の基準でもかなり厳しいスケジュールだった気がする。
4人部屋での気疲れ
宿泊は同期との4人部屋。
最初の数日は、
正直かなり気疲れした。
まだお互いのこともよく知らない。
それでも会社からは、
営業に必要な資質として繰り返し言われた。
「営業は元気が良くないとダメ」
「引っ込み思案では通用しない」
そして、ある指示が出る。
見ず知らずの人にも大声で挨拶
施設内ですれ違う人すべてに、
「おはようございます!」
「こんにちは!」
と大声で挨拶すること。
最初は、かなり抵抗があった。
面識のない人に、
通りすがりで大声の挨拶。
実際、相手はだいたい――
少し驚いた顔をして、
苦笑いで足早に去っていった。
今ならよく分かる。
自分が逆の立場なら、
間違いなく少し怖い。
気づけば、みんな普通にやっていた
それでも、数日経つ頃には変化が起きる。
自分だけではなく、
同期全員が、当たり前のように大声で挨拶を始めていた。
不思議なものだと思う。
人は、環境に置かれると、
思っている以上に順応してしまう。
今振り返ると――
会社色に染まるには、2週間という期間は絶妙だった
そんな気もしている。
まとめ|あの合宿が最初の分岐点だったのかもしれない
当時は、何の疑問も持っていなかった。
社会人とはこういうもの。
営業とはこういうもの。
そう思い込もうとしていたのかもしれない。
でも今振り返ると、
あの2週間の合宿は、
この先の自分の選択に
少なからず影響を与えていた気がする。
まだこの時点では、
本当の意味での「やらかし」は始まっていない。
でも――
少しずつ、
歯車は動き始めていた。
資産運用、まだやらかしてます。

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