投資していない現金にも価値がある|380万円を失って気づいた「余力」の意味

投資の失敗や経験を振り返り、原因や仕組みを見直している様子
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はじめに|まだこれだけ残っていた

380万円を損切りして、信用取引の建玉を全部決済しました。

そのあと、口座を整理して、自分には結局いくら残っているのかを確認しました。

投資に回せる余剰資金は、約240万円。

「まだこれだけ残っていた」

そう思いました。

嬉しい、というのとは少し違います。ホッとした。よかった。そんな感覚の方が近かったと思います。

380万円を失った直後です。自分を責める材料なら、いくらでもありました。
なんであんな取引をしたんだ。なんでもっと早く損切りできなかったんだ。
最初からNISAみたいな運用をしていればよかった。そんなことばかり考えていました。

その中で、まだ決して少なくないお金が残っていた。それは確かに、僕にとって救いでした。

240万円あっても、安心できるわけではなかった

ただ、240万円が残っていたからといって、将来への不安がなくなったわけではありません。

むしろ、このお金を預金したまま置いておくだけなのも不安でした。

僕がそもそも投資や資産運用を始めた理由の一つは、定年まで会社員として働き続けることに自信がなかったからです。FIREにも憧れました。老後資金のことも気になります。年金だけを当てにしていいとも思えません。

仮に仕事を辞めたとして、240万円だけで何年も暮らせるわけではありません。

残っていてくれたことにはホッとした。でも、このままでは足りない。増やさなきゃ。できれば失ったお金も取り返したい。そんな焦りも、まだ残っていました。

380万円が、ただの数字ではなくなった

損切りしたあと、380万円という金額について何度も考えました。

僕にとっては、手取り年収に近い金額です。一年働いて得るくらいのお金を、自分の判断で失った。

子どもが欲しがっているものだって、余裕で買ってあげられた。家族であんなこともできた。こんなこともできた。380万円が残っていたら、それらをやってもまだ十分にお金は残った。

信用取引をしていたときは、画面に表示される損益を見ながら、どうすれば取り返せるかばかり考えていました。でも損切りしたあと、その数字が急に現実のお金に戻ったような感覚がありました。

自分の愚かさを感じずにはいられませんでした。

残ったお金を使うなら、少なくとも大きく減らすものは選びたくなかった

だからといって、残った240万円を絶対に現金のまま置いておこうと思ったわけではありません。むしろ、増やしたい気持ちはありました。

ただし、条件が変わりました。

このお金を投資に使うなら、少なくとも安全性を重視したい。大きく減らす可能性のあるやり方は、もう選びたくない。

そこでNISAについて調べました。いろいろ考えた末に辿り着いたのが、オルカンを毎月10万円ずつ積み立てる今のやり方です。一気に増える方法ではありません。失ったお金をすぐ取り返せる方法でもありません。それでも今の自分には、このくらいがいいと思いました。

それでも「大きく増やしたい」という気持ちは消えていない

ここまで書くと、僕が大きなリターンを狙うことを完全に諦めたように見えるかもしれません。でも、そんなに綺麗には切り替わっていません。

今でも考えます。バリュー株を少し持ってみようか。テンバガー候補を探してみようか。そんな気持ちは、今でもあります。

でも、残った240万円程度から失った金額を一気に取り返そうとすれば、結局また大きなリスクを取るしかない。それでは二の舞です。

焦って取り返さなくてもいい、とはまだ思えません。ただ、焦って取り返そうとしても、たぶんうまくいかない。そこは以前とは少し考え方が変わりました。

現金は「何もしないお金」ではなくなった

今、残している現金には二つの役割があると思っています。

一つは、これからNISAで積み立てていくためのお金。そしてもう一つ。いつか、本当に自分が動くべきだと思えるチャンスが来たときのためのお金です。

何か本当に大きな機会が来たとき、「お金がないから指をくわえて見ているしかない」という状態にはなりたくありません。

僕の中ではこの現金は、トランプのジョーカーみたいなものなのかもしれないと思いました。普段は使わない。でも、持っている。切るべきときが来たら使える。そのカードが手元に残っていること自体が、心の余裕につながっています。

ただ、問題があります。本当にチャンスが来たとして、今の僕にそれを見分けられるのか。380万円を失った人間です。少なくとも今の自分には、その自信はありません。だから今は、使わない。

これ以上すがりつくな

もし380万円を損切りする直前の自分に、今の自分から何か言えるなら。たぶんこう言います。

380万円で損切りしたとしても、まだもう一回なんとか立て直せるだけのお金は残る。だから、これ以上すがりつくな。これ以上は絶対に減らすな。

380万円を失ったことは、今でも痛いです。取り返したい気持ちもあります。でも、そこでさらに残ったお金まで失っていたら、もう一度立て直すための選択肢までなくしていたかもしれません。

現金を持っていることは、何もしていないことではない。少なくとも今の僕にとっては、次にどうするかを自分で選べる状態を残しておくことでもあります。

380万円を失ったあとに残った現金を見て、僕はようやく「使わないお金にも価値がある」と思えるようになりました。

👉380万円を損切りしたあと、NISA・オルカン・毎月10万円積立にたどり着くまでの全体像はこちらにまとめています。

1200万円以上失った僕が、なぜオルカン一本・毎月10万円積立を選んだのか

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この記事を書いた人

投資で何度も失敗しながらも、やめられずに続けてきた個人投資家。

投資歴10年以上
最大損失1200万円

FX・自動売買・仮想通貨・IPO・不動産投資など、実体験ベースでリアルな記録を発信しています。
うまくいった話よりも、失敗や迷いをそのまま残すことを大切にしています。

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