成長投資枠を使わない理由|枠が余るより、また失う方が怖かった

再び注文するか迷い続ける投資家
目次

はじめに|成長投資枠を使うか、かなり迷った

新NISAを始めると決めたとき、最後まで迷ったことがあります。

成長投資枠をどうするか。

新NISAでは、積立投資枠とは別に成長投資枠があります。

最初に制度を調べたときは、

「せっかく枠があるなら使った方がいいんじゃないか」

と思いました。

投資は長く続けるほど、時間を味方につけられる。

複利の効果もある。

そういう話を知ると、手元にある資金を少しずつ入れるより、早めにまとめて入れた方がいいんじゃないかとも思いました。

実際、僕には信用取引を全部整理したあと、約240万円の資金が残っていました。

だったら成長投資枠も使って、一気に投資した方がいいのか。

それとも積立で少しずつ入れた方がいいのか。

かなり迷いました。

僕には相場が高すぎるように見えていた

迷った理由の一つは、当時の相場でした。

日経平均もアメリカ株も、僕にはかなり高いところまで来ているように見えていました。

それまで僕は、日経平均は上がりすぎていると思い続けていました。

だから売りポジションを持ち、下がるのを待ち続けて、最終的に約380万円を損切りしました。

その経験が終わった直後です。

売りで散々負けたのだから、今度は素直に買えばいい。

頭ではそう思います。

でも怖かった。

僕がようやく売りを諦めて、買うだけの投資に切り替えた瞬間に、本当に暴落が始まるんじゃないか。

そんな気持ちがありました。

当時は、日経平均が大きく下がる日も何度かありました。

「やっぱり高すぎたんじゃないか」

「これが終わりの始まりなんじゃないか」

大きな下落を見るたび、そんなことを考えました。

でも、その後はまた上がる。

下がって、上がって。

上がって、また下がる。

僕には、その先が全然分かりませんでした。

「下がったときに一気に買えばいい」と思っていた

ドルコスト平均法という言葉自体は、前から知っていました。

一定額を定期的に積み立てていく方法。

でも昔の僕は、

「下がったときにまとめて買えば、その方が得じゃないか」

くらいに思っていました。

安くなったところで一気に買えばいい。

その方が効率がいい。

理屈としては、今でもそういう場面はあると思います。

でも問題がありました。

その「下がるとき」がいつ来るのか分からない。

明日かもしれない。

数か月後かもしれない。

何年も来ないかもしれない。

そして僕は、すでにそれを嫌というほど経験していました。

「そろそろ下がるだろう」

そう思って売りで待ち続けた結果が、380万円の損失でした。

次の暴落を待ちながら現金を持ち続けていたら、また何年も何もできずに時間だけが過ぎるかもしれない。

それなら、少しずつでも積み立てていった方がいいんじゃないか。

そう考えたとき、初めてドルコスト平均法の意味が自分の中で腑に落ちました。

僕にとって一番大きかったのは、効率ではありませんでした。

精神的に楽だったことです。

相場が上がっても、とりあえず買う。

下がっても、同じ金額を買う。

「今が買い場なのか」

「まだ待った方がいいのか」

毎回判断しなくていい。

そのことが、思っていた以上に楽でした。

本当は月20万円ずつ入れるつもりだった

その時点ですでに年の半ばを過ぎていました。

そこで僕は、

今年は残り半年で月20万円ずつ。

合計120万円。

翌年からは月10万円ずつ積み立てる。

それくらいが、自分の精神衛生的にも一番いいんじゃないかと考えました。

ところが楽天証券で設定しようとすると、積立設定は月10万円まででした。

そこでまた考えました。

積立投資枠で10万円。

残り10万円は成長投資枠。

それなら予定どおり20万円入れられる。

でも、なぜかそのとき、

「そこまで急がなくてもいいんじゃないか」

と思いました。

大げさに言えば、何かに止められたような感覚でした。

散々焦って、早く増やそうとして、結果的に大きく減らしてきました。

だったら今回は、月10万円でもいい。

そう思って、そのまま積立設定をしました。

成長投資枠があると、また「当てにいく自分」が出てくる

成長投資枠を使わなかった理由は、相場が怖かったからだけではありません。

もっと自分自身の問題もありました。

僕は今でも、

「レアアース関連で大きく伸びる株はないかな」

「レアメタルなら」

「水素関連なら」

「テンバガーになる銘柄があるんじゃないか」

そんなことを考えることがあります。

オルカン一本でいく。

そう決めたのにです。

成長投資枠に空きがあると、

「10万円ずつ何銘柄か買っておけば、そのうち一つくらい大きく化けるんじゃないか」

という気持ちが出てきます。

一発逆転への未練は、今でも完全には消えていません。

宝くじでも何でもいいから、失ったお金を取り返したい。

そんな気持ちは正直あります。

だからこそ、今の自分に成長投資枠を自由に使わせるのは、少し怖い。

「今回は違う」

と思いながら、また当てにいく投資を始めるかもしれない。

それに、毎回銘柄を探して、調べて、買うかどうかを考えること自体、もう少し面倒だと感じるようにもなりました。

自分で正解を当て続けることに、疲れたのだと思います。

枠が余ることを、もったいないとは思わない

成長投資枠を使わないと、

「せっかくの非課税枠がもったいない」

という考え方もあると思います。

でも、今の僕はあまりそう思いません。

そもそも「枠が余るのがもったいない」と思えるのは、その枠に入れられるお金があってこそです。

僕には、その資金がありません。

正確には、ありました。

トルコリラや信用取引で大きく失わなければ。

あの資金が残っていたなら、成長投資枠を使う選択肢もあったと思います。

だから僕が感じるのは、

「成長投資枠を使わないのがもったいない」

ではありません。

「過去にあれだけ失っていなければ、この枠に入れるお金があったのに」

という後悔です。

そこを考えると、今でも苦しくなります。

自分で減らしてしまった。

その事実は消えません。

今のところ、使わなかったことに後悔はない

信用取引をやめたあとも、相場のニュースは見ています。

証券アプリも見ます。

ビジネスニュースで日経平均が大きく上がった、大きく下がったという話が出れば、やっぱり気になります。

でも、信用取引をしていた頃とは違います。

大きく下がっても、

「もっと下がれ」

と祈る必要はありません。

大きく上がっても、

「また損失が増えた」

と苦しくなることもありません。

下がっては上がり。

上がっては下がる。

今のところ相場は、そんな動きを繰り返しています。

それを見ると、

「少なくとも今の時点では、自分の選択は間違っていなかったのかもしれない」

と思えます。

成長投資枠を使っておけばよかった、とも思いません。

使わなくて得をした、とも思いません。

ただ、心の余裕があります。

今の僕には、それが一番大きい。

一発逆転したい気持ちは、まだ残っています。

でも、その気持ちにすぐお金を渡さない。

積立投資枠でオルカンを毎月10万円。

成長投資枠は、今は使わない。

これが正解かどうかは分かりません。

ただ、散々迷って、散々失敗してきた今の僕には、このくらいの距離感がちょうどいいと思っています。

👉380万円を損切りしたあと、NISA・オルカン・毎月10万円積立にたどり着くまでの全体像はこちらにまとめています。

1200万円以上失った僕が、なぜオルカン一本・毎月10万円積立を選んだのか

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この記事を書いた人

投資で何度も失敗しながらも、やめられずに続けてきた個人投資家。

投資歴10年以上
最大損失1200万円

FX・自動売買・仮想通貨・IPO・不動産投資など、実体験ベースでリアルな記録を発信しています。
うまくいった話よりも、失敗や迷いをそのまま残すことを大切にしています。

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