トルコリラは高金利なのに、なぜスワップを払うことになったのか?|金利差と信用リスクの現実
トルコリラは高金利通貨。
「持っているだけで増える」
そう信じて保有していた。
実際、最初の数年は年間100万円を超えるスワップを受け取っていた時期もあった。

だからこそ違和感は強かった。
なぜ、金利差があるはずなのに
自分がスワップを“支払う側”になったのか。
今日は感情を抜いて、仕組みだけ整理する。
① スワップポイントの基本構造
FXのスワップは、
2国間の短期金利差を日々精算しているものだ。
例:
・日本金利:0.1%
・トルコ金利:20%
理論上は、
トルコリラを買って円を売れば
その金利差を受け取れる。
これが
「高金利通貨は持っているだけで増える」
と言われる理由だ。
② スワップは政策金利差だけでは決まらない
ここが落とし穴だった。
スワップは単純な政策金利差ではない。
実際には、
・ブローカーが提示する
・インターバンク市場の資金調達コストが反映される
・信用リスクが加味される
つまり、
理論金利差 − 市場が感じるリスク
で決まる。
③ トルコリラで起きていたこと
当時のトルコでは、
・エルドアン政権による利下げ圧力
・中央銀行の独立性低下
・インフレの加速
が続いていた。
その結果、
「高金利だから安全」ではなく
「高金利なのは信用が低いから」
という評価に変わっていった。
④ 市場でリラを借りるコストが上昇した
トルコリラは、
持つだけでリスクと見なされる通貨になった。
すると、
・リラを借りるコストが上昇
・ブローカーのヘッジコストが上昇
・スワップが縮小
という流れが起きる。
そして極端な局面では、
スワップはゼロ → マイナス
に転じることがある。
⑤ 金利差ではなく「信用差」で決まっていた
ここが本質だった。
スワップは金利差で決まると思っていた。
でも実際は、
信用差で決まっていた。
リスクが金利差を飲み込んだ瞬間、
スワップは消えた。
⑥ なぜそれが損切りの引き金になったのか
為替差損はすでに大きかった。
それでもどこかで、
「時間が解決する」
と信じていた。
しかし、
持っているだけで減る状態に変わった。
値下がり損に加えて、
スワップまで支払う。
これはもう、
耐えれば勝てる構造ではなかった。
→ 損切りするしかないと分かっていたのに動けなかった記憶
→ トルコリラのスワップ投資で抜けられなくなった話|欲と追加入金の記録
あの瞬間、ようやく理解した。
高金利通貨とは、
「金利が高い通貨」ではなく
「信用が低い通貨」でもある。
そして信用が崩れたとき、
スワップは味方ではなくなる。
→ 1200万円の損失を分割して自分を納得させた話|やめられなかった理由
→ 助かる理由を探して検索をやめられなかった|資産運用迷走記
あれは、
感情ではなく、
構造の崩壊だった。
資産運用、まだやらかしてます。

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